フランク・フリップ
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ソフト・マシーン 〜Soft Machine〜

 ソフト・マシーンほど見てくれの悪いバンドもなかなかないと思う。非ビジュアル系の極みといっても良い。その音楽性のゆえに、女性よりも圧倒的に男性のファンが多いだろうことは間違いないはずだが、彼らのむさ苦しさがその傾向に拍車を掛けていることも間違いなかろう。ただし、例外的にケヴィン・エアーズがいた。彼は割と良い男かも知れない。しかし、彼が参加したのはファースト・アルバムまでであって、ソフト・マシーンのメンバーという印象はあまり強くない。

Soft Machine

 『ビートクラブ〜黄金のロック伝説VOL.7 プログレの先駆者たち』というLDを持っている。ビートクラブとは1965年から72年にかけて西ドイツで放送されたテレビ番組で、このLDはそこに出演した当時のアーティストたちの演奏が納められているシリーズのプログレ特集版である。収録されているバンドはELP、キング・クリムゾン(なんとジェイミー・ミューア在籍時の『太陽と戦慄パート1 / Larks' Tongues In Aspic Part One』)、ナイス(キース・エマーソン2回目登場)、イエス(サードのメンバー。ブラフォード2回目登場。抱腹絶倒のもの凄い珍演出ビデオ)、クラフトワーク(マン・マシーン化する前の実験的なセッションだそうだがクラフトワークについてはほとんど興味がないので良く知らない)、そしてソフト・マシーン。ここでのメンバーは『フォース / Fourth』の4人。すなわち、マイク・ラトリッジ、ロバート・ワイアット、ヒュー・ホッパー、エルトン・ディーン。とても女の子がキャーキャーいいそうにもない面々で、中でもヒュー・ホッパーときたら終始うつむいて、格好良さの対極にある感じの演奏姿。演奏は素晴らしいから男の私としては別にいいんだけれど。それにしても、この後加わってくるメンバー達もことごとくむさ苦しい。ほとんどが口ひげを生やしているのはどういうわけか。とにかく笑っちゃうほど小汚い。

 でも、耳で聴くだけの分にはソフト・マシーンはとても渋くて格好良い。時期によって音楽性も多様で、大変に楽しめる素晴らしき実力派バンドなのだ。私の好みはラトリッジの渋い楽曲だが、後半の主力となったジェンキンスも気持ちが良いことは良い。とは言え、あまりにも同じリフの繰り返しばっかりじゃないかと底の浅さを感じないでもなかったが、最近のNHKスペシャルのテーマ曲がジェンキンスと知って、彼もなかなか良い曲を書くようになったと偉そうな感想を持ったりしている。なんとあの曲をひっさげて日本でライブをやるというのには驚いた。行かないけど。

 それにしてもラトリッジは今はCMの音楽を手がけたりしているとどこかに書いてあったが、本当だとしたら実にもったいない話だと思うなあ。

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